もくじ
25-68-95-98%の法則
@see Wikipedia
条件
- 確率100%でリターン10%の通貨A
- 確率90%でリターン20%, 確率10%で損害30%の通貨B
どちらの通貨を選択するべきか?
期待値
- 通貨Aの期待値+10% = 0.1
ex)100円投資した場合
1 × 100 × (1 + 0.1) = 110円 - 通貨Bの期待値 = 0.9 × 0.2 + 0.1 × -0.3 = 0.15
ex)100円投資した場合
0.9 × 100 × (1 + 0.2) + 0.1 × 100 × (1 – 0.3) = 115円
期待値が0.15なので通貨Bがお得?に見えますね、ここで終わりにせずに通貨Bについてもうちょい考えます。
リターンのばらつき ≒リスク
標準偏差を見ることで、期待値だけではわからないリスク(= 収益のばらつき)についても考えることが出来ます。
通貨Bの標準偏差
だいたい0.207が標準偏差 = リターンのばらつきになります。
正規分布の場合
- 25%のリスクでσ±0、期待値付近に収まる(信頼度)
- 68%のリスクでσ±1の範囲に収まる(信頼度約68%)
-0.057 ~+0.357 - 95%のリスクでσ±2の範囲に収まる(信頼度約95%)
-0.264 ~ +0.564 - 99.7%のリスクでσ±3の範囲に収まる
-0.471 ~ +0.771
この範囲で見ることが出来ます。
※σ = 標準偏差
- 標準偏差が大きい = 収益結果がばらける = リスクが高い
- 標準偏差が小さい = 期待値に近い収益結果が出やすい = リスクが低い
期待値といっても、期待値通りになるのは25%程度の確率(۶•̀ᴗ•́)۶
通貨Bを選択する場合、考えたいのは最悪のケース
-0.471 = -47%の損害を受け入れる余裕があるか。
※本当に最悪なのは
- 99.98%の時のリスクσ-4 = -0.678 = -68%
確率がとても低い・悪いことを考えすぎても・・・(۶•̀ᴗ•́)۶
ポートフォリオ戦略
通貨A, 通貨B, 通貨C, + ・・・通貨nなど、組み合わせた場合のリターン計算を行い、安全に分散投資する戦略が可能
- 通貨αと通貨βは10000円で購入出来ます。
- 通貨αは80%の確率で12000円、20%で8000円
- 通貨βは60%の確率で18000円, 40%で4000円
- ポートフォリオA: 通貨αのみ1コイン購入
- ポートフォリオB: 通貨βのみ1コイン購入
- ポートフォリオC: 通貨αを0.5コイン、通貨βを0.5コイン購入
ポートフォリオA. 通貨αのみ1コイン購入
- 期待値: +1000円
0.8 * (12000 – 10000) + 0.2 * (7000 – 10000) = 1000 - 標準偏差: 2236円
ポートフォリオB. 通貨βのみ1コイン購入
- 期待値: +2400円
0.6 * (18000 – 10000) + 0.4 * (4000 – 10000) - 標準偏差: 7266円
ポートフォリオC. 通貨αと通貨βを0.5コインずつ購入
- 通貨αが値上がり、通貨βが値上がり
- 通貨αが値上がり、通貨βが値下がり
- 通貨αが値下がり、通貨βが値上がり
- 通貨αが値下がり、通貨βが値下がり
2 × 2 = 4パターンの状況が生まれます。
それぞれ考えていきます。
※取引通貨の種類を増やしたい時は2 × 2 × 2 = 8パターンで考えて下さい。
- 通貨αが値上がり、通貨βが値上がり
0.8*0.5(12000 – 10000) + 0.6*0.5(18000 – 10000) = +3200 - 通貨αが値上がり、通貨βが値下がり
0.8*0.5(12000 – 10000) + 0.4*0.5(4000 – 10000) = -400 - 通貨αが値下がり、通貨βが値上がり
0.2*0.5(7000 – 10000) + 0.6*0.5(18000 – 10000) = +2100 - 通貨αが値下がり、通貨βが値下がり
0.2*0.5(7000 – 10000) + 0.4*0.5(4000 – 10000) = -1500
- 期待値
1/4 × 3200 + 1/4 × (-400) + 1/4 × (2100) + 1/4 × (-1500)
= 1/4( 3200 + (-400) + 2100 + (-1500) )
= +850円 - 分散
1/4 × 3200^2 + 1/4 × (-400)^2 + 1/4 × (2100)^2 + 1/4 × (-1500)^2
= 1/4( 3200^2 + (-400)^2 + 2100^2 + (-1500)^2 )
= 4265000 - 標準偏差
√4265000
=2065.18764281円
結果をまとめる
ポートフォリオA
- 期待値: +1000円
0.8 * (12000 – 10000) + 0.2 * (7000 – 10000) = 1000 - 標準偏差: 2236円
ポートフォリオB
- 期待値: +2400円
0.6 * (18000 – 10000) + 0.4 * (4000 – 10000) = +2400 - 標準偏差: 7266円
ポートフォリオC
- 期待値:+850円
1/4 × 3200 + 1/4 × (-400) + 1/4 × (2100) + 1/4 × (-1500)
= 1/4( 3200 + (-400) + 2100 + (-1500) )
= +850円 - 標準偏差:2065円
投資分散をすると、
リターンの水準を維持しつつ、リスクは低くなるのでより安全になります。
分散を考える 資産分散、時間分散
- 資産(商品, 国, 市場)
- タイミング
資産だけでなく、タイミングについても分散させる。
※連動性が高くないように
ex)
リーマンショック
短期投資では分散投資はしない
- 分散投資は長期かつ資金が3億, 5億, 10億で年間通してという場合に効果を発揮
短期で増やす場合
- 2, 3に絞る
理由として、
- トータルでプラスになっているからと損切りが出来なくなる
- その場合は小さなプラスにしかならない